春～spring～ ＜254／365＞

東京は完全なる春の空気。
その匂いと感触に体がまっすぐに反応して、なにかが緩む。その綻びから歓びが生まれる。フライングゲットなのだけど。
春が待ち遠しいね。少しずつ向かってゆく、今、この日々がいとおしい。

流れているのは、時間なのか、自分自身の方なのか。そんなことを思って、果てしない気持ちになった。
もしも、時の流れが幻ならば、あらゆるすべては、今ここに同時にある。因果と応報。動機と結果。発したものと受けとるもの。この世界はそれをわかりやすく体験できる奇特なところだと思える。
だけど、実体は、普遍なのかも知れない。わたしたち「全体」は、存在することの歓びだけが、無限にどこまでも、拡がっていくだけではないのかなぁ…
そんなことを果てしなく夢想する。わたしはしあわせだ。

自分が持っているものを、たとえば惜しみなく、誰かに贈ったとしても、全体として、物理的には何も増えたり、減ったりすることはない。贈った歓び、贈られた歓びだけが拡大する。そんな健全な循環もあり、その逆を体験できるのも、この世界の醍醐味なのだろう。
今日は夢想が止まらない。
そして、自分が、全体の中の、小さくも確かな一部で、全体そのものでもある。その感覚が離れない。ここから見ると、当たり前だと信じていた、いろんなことが、ぜんぜん違ってみえるよ。

春からはじまる、ここからの１年が大切だなぁと思う。大きな分岐点なのかも知れないね。どんなに二極化が加速しても、わたしの中の統合は、たぶん順調で、決して、誰１人置いてはいかないよ。みんなで春を迎えようね。ほんとうの春を。