スペースを開ける、開く ＜248／365＞

小春日和。
よろこびのままに、部屋のあちこちを掃除する。気持ちがいい。

家事のあれこれを、わたしはあまり好きではないと思っていたのだけど、それは大きな間違いだったのだなぁ。ピカピカになるまで、ゆっくり、丁寧にガラスや玄関を磨くことは、よろこびそのものだ。
この宝物を見つけるために、どれほどの遥かな彼方まで、旅をしたことか。
宝物は隠されてなどいないのだけど、その価値が分からない間は、石ころみたいに見えていた。蹴っても蹴っても失くならない。家事、雑用、身の回りのあれこれは、わたしにとって、キングオブ煩わしきことだった。

煩わしいこと。できる限り避けたいようなこと。怖いこと。気が重くなること。などなど…
そういうことから逃げるために、今まで途方もないエネルギーを費やしてきたと思う。

いちばん気が重ーーーいことの、どまんなかへ飛び込んでしまおう。
いつも、身軽でいること。心をすっきりと、自分の中に広々したスペースを保つことは、予想以上に人生を変える、秘技のひとつだと思った。

そして、開いたスペースに、新しく入ってくるもの、すべてと、ゆっくり、丁寧に関わりたい。満ちている、エネルギーを惜しみ無く注いで。