LoveRocks

愛がロックする日々。感じたこと、思ったことを綴る。

すべて「鏡」である <282/365>

雷雨の東京。
なかなかに激しく、長く、必要な分だけたっぷりと降り注ぐ。中和されていくみたいで心地よい日。

学がないわたし。最近のお気に入りは、元オリラジ・中田さんのYouTube大学で「ああ、そういうことだったのね!」というような、一般知識を学ぶことだ。

学ぶことの面白さは、単純に、ぼーーんやりと朧気だったイメージが、ハッキリとした実体として、整理されていく心地よさなのかも知れない。まるで、ピントのあった眼鏡をかけたときのように、視界がクリアになる。その透明を、わたしは「豊か」だと感じている。

知識そのものに興味はないの。
シャワーのように降り注ぐ、中田さんのエクストリームな解説を、こんなにも全身で浴びたからとて、わたしはきっと、自分の知りたいことしか知ることができない。それ以上のものは、ただ、わたしを通過して、瞬く間に流れて落ちていく。そう、瞬く間に忘れてしまうのだろう。

そういえば、わたしがロックに出会ったばかりの頃「なぜ、わたしの感じていることがわかるのだ!!!」と、激しいショックを受けたものだったな。
初めてジャニス・ジョプリンを聴いたときは、まさに、雷に撃たれたみたいだった。幼い頃からずっと、空気みたいそこにあった正体不明の感覚を、ジャニスはまるごと、叫ぶように歌っていた。鳥肌が立ち、血が逆流するかと思ったっけ。

辻仁成は「ロックンロールは歩く鏡である」と言っていたし、尾崎豊は「時代の代弁者」と言われていたけれど、多くの人が言葉や形として表せないもの、ビジュアルとして描けないものを、現すことが芸術なのだろうね。そして、それに反応するということは、自分の中に同じものがあるということだ。感動でも、嫌悪でも、同じもの同士でしか反応しない。

音楽を聴くみたいに、文章を読むみたいに、映画を観るみたいに、知識を学ぶことができるなんて…!!!

そして、すべては深く深く、自分の正体を知ることに繋がっているのだなーと思った。ひとりではきっと、自分の全体をみることなんてできないのだ。こんなにもたくさんの鏡が必要なほど、わたしたちは大きいから。


Mr.Children 「Mirror」僕らの音楽 (1080P 60P) - YouTube